【セミナー後期】
10/27 中部学院大学 教授 浅野昭裕先生にお越し頂き
「セラピストが運動療法を行う上で必要な単純X線画像の見方」を開催いたしました。
臨床上、X線画像を確認することは多いと思います。
しかし「セラピストとして見るポイントはどこでしょうか?」と聞かれて的確に答えることが意外と難しい、
と感じる方もいると思います。
今までは学校教育の中でセラピスト目線でのX線画像評価を学んでいない方が多いのも影響しているのかもしれません。
今回のセミナーは、
代表的な骨折のX線画像の評価から運動療法へ繋げるヒントを浅野先生から多く提示して頂きました。
浅野先生は現在は大学教授として教育現場に身を置いていますが、元々は経験30年以上の臨床家です。
そしてその臨床の中で、本来は診断に用いられるX線画像を運動療法へ繋げるにはどう見て、考えていけば良いのか。
セラピスト視点で書籍として形にした第一人者でもあります。
「正常なX線画像を10000枚みなさい」
これは浅野先生が若手の時に医師から言われた言葉だそうです。
正常を知ることで異常・異変が分かります。
もちろん書籍などで言われているいわゆる正常の基準も押させた上で、解剖学と照らし合わせて骨折や損傷部位の3次元的にイメージする。
どこからどのような力が加わった結果なのか。
そして今はこの骨折形だけど損傷した瞬間はどうだったか。
そこからイメージすると◯◯筋もしくは△△靱帯の安定性はどうか。
とすると、今は歩行練習は控えたほうが良いのか、積極的に行った方が良いか判断できます。
X線画像は私たちの想像よりはるかに多くのことを物語っています。
浅野先生、参加された皆さんありがとうございました!
研究会からのRecommend!!
こちらのセミナーではこんなことが学べます!
〇〇骨折と聞いて、いつもおんなじアプローチになっていませんか?
X線像から正しい運動療法を考えられるようになって、個別性に配慮したアプローチができるように一緒に学びましょう!
【講義内容】
1.運動器X線像、読影の基礎
2.足関節脱臼骨折の画像から考える運動療法
3.上腕骨近位端骨折の画像から考える運動療法
4.大腿骨近位部骨折の画像から考える運動療法
5.教科書には載らない読影のコツ
セラピストとしてのレントゲン読影力は、
医師が必要とする診断や手術法選択のための読影とは異なり、適切な運動療法の選択に役立てられる。
自分が行っている関節運動は骨折部位に無理な力をかけていないか、
その運動を行える状態かどうかの判断など、
リスク回避に役立つとともに、骨の転位や癒合の状態を把握することにより機能予後の予測に役立つ。
例えば、大腿骨転子部骨折に小転子骨折を合併していた時の荷重訓練をどう考えるか?
転位の小さな膝蓋骨骨折と転位の大きな膝蓋骨骨折に、同じTBW法が用いられた後の運動療法は同じで良いのか?
これらを判断できるレントゲン読影力はリハチームの中で運動療法に関わる職種の専門性を示し、
また医師とより高いレベルでのディスカッションを可能とする。
整形外科に関わるセラピストが、ぜひ身につけたい能力のひとつである。
今回の講演が、そうありたいと願うセラピストの一助となれば幸いである。
日時:2019年10月27日(日)
10:00-16:00
場所:長野中央病院 研修ホール
受講料:9000
【講師】浅野昭裕 先生
【所属】中部学院大学 理学療法学科 教授
【実績】
【書籍】