【第50回セミナーを開催しました】
5/19 中部学院大学 准教授であり元中日ドラゴンズ メディカルコーチである鵜飼建志先生にお越し頂き「腰痛症に対する椎間関節と多裂筋への評価とアプローチ」を開催いたしました。
「腰痛症に対して根拠と自信を持って介入できていますか?」
腰痛は日本人の80%以上が一度は経験していると言われています。
家族や友人、他職種の方などから腰痛の相談を受けることも多々あると思います。
そんな時に的確な助言や運動療法メニューの提案をできているでしょうか。
「とりあえずネットで腰痛体操を調べてやってみて‥」
「また時間ある時にしっかり診せて‥」
など、誤魔化してうやむやにしてしまうという裏技を使ってしまうこともありますよね。
腰痛症に出くわすことは多いけど、意外と苦手意識を持っているセラピストは多いと思います。
今回のセミナーでは、腰痛症における椎間関節と多裂筋にターゲットを絞り疼痛部位の整理や特徴、触診、評価からアプローチまで実技をふんだんに交えた1日でした。
腰痛を腰痛症として捉えてしまうとしっかりとした介入はできません。
原因を評価することで的確なアプローチができ、結果もでるようになってきます。
どのレベルの椎間関節が原因だとどこに痛みを訴えるのか?
どういった場合に疼痛は片側性または両側性に痛みが出るのか?
過去の研究なども含めて腰痛症を整理していくと身体の中で何が起こっているのか推論が立てられるようになってきます。
ここまで来たらあとは正確な触診で検証作業を進めていきます。
普段、触り慣れている部位でも意外と正確な触診ができていないことに気づかされました。
正確な基礎技術の積み重ねがまだまだ必要だと痛感した1日でした。
鵜飼先生、参加された皆さんありがとうございました!
鵜飼先生にはまた6月に腰痛症シリーズ第2弾として「仙腸関節」をテーマにお話しして頂く予定です。
今後ともみなさんの臨床のお力になれるような企画などを行っていきたいと思っています。
【講義内容】
腰痛治療に自信がありますか?
かつての私がそうであったように、また私が出会った若いセラピストの多くがそうであったように、
「あまり得意ではない…」
という方が多いのではないでしょうか?
その理由は様々です。
腰は解剖学的な形態が複雑で、細かく、触りにくく、イメージがつきにくく、動きも小さい。
そもそも「あまり学校で習っていない」という人もいるかもしれませんね。
私も教員なのでわかるのですが、上肢→下肢→体幹の順に教えようとしていて、時間がなくなってしまい、
体幹は端折って教える…なんてことが、あったりなかったり(笑)。
腰痛が他部位と同じように関節の障害である、
ということすらわかっていない可能性もあるのではないでしょうか?
そのため、今回のセミナーでは、
腰痛の原因が何であるかの知識を持つこと、
正しく触診できること、
痛みの部位を評価できること、
痛みの部位それぞれに対し適切な治療をすること、
の順で進めていきます。
初回は、多裂筋と椎間関節への評価とアプローチです。
治療家は “治してなんぼ” ですから、実技をたっぷり行います。お楽しみに!
鵜飼建志先生
【経歴】
国立療養所東名古屋病院付属リハビリテーション学院理学療法学科卒
名城大学法学部II部法学科卒
理学療法士
法学士
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本理学療法士協会認定専門理学療法士(骨・関節系)
整形外科リハビリテーション学会常任理事 AAA(特別上級指導員)
元 中日ドラゴンズメディカルコーチ
【所属】
中部学院大学 理学療法学科 准教授
【著書等】
セラピストのための機能解剖学的ストレッチング~selective stretching~上肢 (単著)メジカルビュー社
セラピストのための機能解剖学的ストレッチング~selective stretching~下肢・体幹 (単著)メジカルビュー社
関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション上肢・体幹 (共著)メジカルビュー社
関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション下肢
(共著)メジカルビュー社
ほか